弁護士の専門って? [弁護士のお仕事]
久しぶりに仕事の話。
最近、我々弁護士業界も、「専門分野に特化」することが必要とされている。
たとえば、ブティック型法律事務所なるものがある(私が弁護士になった8年前も、あった)。
ブティック型事務所とは、専門分野に特化した法律事務所を言う。
こういった事務所は、本当に特定の分野しか扱わない。
つまり、それ以外の分野の事件の依頼があったら、自分のところでは扱わず、他の事務所に行ってください、というしかない。
各弁護士会では法律相談を行っているが、この相談も、「専門」相談にすることが検討されている。
検討されるに至った理由は、弁護士会の法律相談が、弁護士会の財源となっている、つまり、弁護士会の収入源となっているのだが、近年、法律相談の充足率が減少している。それに、弁護士会の法律相談は、私を含め各弁護士にとっても、主な顧客獲得手段となっている。
そのため、弁護士会法律相談の減少は、とにかく困るということで、どこの会も法律相談の充足が課題となっている。
その問題解決の手段として、法律相談の「専門」化、が挙げられているというわけ。
しかし、この「専門」って、なんだ?
実は、近時事務所に「そちらは、○○専門ですか???」という問い合わせが多い。
その意味するところが、先にあげたブティック型のように、特定分野しか扱わないという意味だとすると、うちの事務所は、あらゆる事件を扱っており該当しない・・・ので、「専門、っていうわけではないです~」と言ったら、「じゃあ、いいです・・」と切られてしまった。
でも。よくよく考えてみると、「その分野に精通している事務所」という意味かもしれない。
思うに、事件は千差万別。それぞれ全く異なる。
すべての事件は、初めて扱うものと自覚してとりかからないと、怪我をする。
同じような事件を取り扱ったことがある・・・と思って、同じように処理しようとしても、そうはいかない。
そういう意味では、「専門」って、意味があるのか?「専門」って、そもそも、何???
皆さんは、どう思われるでしょうか?
おそらく、相談・依頼する方とすれば、自分の問題をよりよく解決してくれる弁護士を探したいからこそ、「専門」の弁護士を探そうとするのだと思います。
しかし、その分野の研修を修了し、事件を取り扱ったことがあるからといって、自分の問題をよりよく解決してくれるとは限りません。同じ事件は一つとしてないからです。
むしろ、同じような事件を取り扱ったことがあると、依頼者の方の話をよく聞かないで処理してしまうかもしれません。
逆に、違った分野の事件の解決方法が、参考になることも、とっても多い。
そうすると、単純に、経験年数や、経験件数の差かと思うのですが、そうでもない。
そう考えると、弁護士の「専門」分野って、とっても難しいです。
私が思うに、どんな分野であっても各事件に真摯に取り組んでいるかどうか、が各弁護士の実力の目安となるような気がしますが、どんなもんでしょう?
医者と異なり、診療科があるわけではないので、本当にわかりにくいです。
マロンはボール遊び専門?
そういえば、この後23:30から、ラグビースコットランド対日本代表戦です。地上波では中継がないので残念ですが・・・・
最近、我々弁護士業界も、「専門分野に特化」することが必要とされている。
たとえば、ブティック型法律事務所なるものがある(私が弁護士になった8年前も、あった)。
ブティック型事務所とは、専門分野に特化した法律事務所を言う。
こういった事務所は、本当に特定の分野しか扱わない。
つまり、それ以外の分野の事件の依頼があったら、自分のところでは扱わず、他の事務所に行ってください、というしかない。
各弁護士会では法律相談を行っているが、この相談も、「専門」相談にすることが検討されている。
検討されるに至った理由は、弁護士会の法律相談が、弁護士会の財源となっている、つまり、弁護士会の収入源となっているのだが、近年、法律相談の充足率が減少している。それに、弁護士会の法律相談は、私を含め各弁護士にとっても、主な顧客獲得手段となっている。
そのため、弁護士会法律相談の減少は、とにかく困るということで、どこの会も法律相談の充足が課題となっている。
その問題解決の手段として、法律相談の「専門」化、が挙げられているというわけ。
しかし、この「専門」って、なんだ?
実は、近時事務所に「そちらは、○○専門ですか???」という問い合わせが多い。
その意味するところが、先にあげたブティック型のように、特定分野しか扱わないという意味だとすると、うちの事務所は、あらゆる事件を扱っており該当しない・・・ので、「専門、っていうわけではないです~」と言ったら、「じゃあ、いいです・・」と切られてしまった。
でも。よくよく考えてみると、「その分野に精通している事務所」という意味かもしれない。
思うに、事件は千差万別。それぞれ全く異なる。
すべての事件は、初めて扱うものと自覚してとりかからないと、怪我をする。
同じような事件を取り扱ったことがある・・・と思って、同じように処理しようとしても、そうはいかない。
そういう意味では、「専門」って、意味があるのか?「専門」って、そもそも、何???
皆さんは、どう思われるでしょうか?
おそらく、相談・依頼する方とすれば、自分の問題をよりよく解決してくれる弁護士を探したいからこそ、「専門」の弁護士を探そうとするのだと思います。
しかし、その分野の研修を修了し、事件を取り扱ったことがあるからといって、自分の問題をよりよく解決してくれるとは限りません。同じ事件は一つとしてないからです。
むしろ、同じような事件を取り扱ったことがあると、依頼者の方の話をよく聞かないで処理してしまうかもしれません。
逆に、違った分野の事件の解決方法が、参考になることも、とっても多い。
そうすると、単純に、経験年数や、経験件数の差かと思うのですが、そうでもない。
そう考えると、弁護士の「専門」分野って、とっても難しいです。
私が思うに、どんな分野であっても各事件に真摯に取り組んでいるかどうか、が各弁護士の実力の目安となるような気がしますが、どんなもんでしょう?
医者と異なり、診療科があるわけではないので、本当にわかりにくいです。
マロンはボール遊び専門?
そういえば、この後23:30から、ラグビースコットランド対日本代表戦です。地上波では中継がないので残念ですが・・・・
2013-11-09 16:17
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コメント(4)
弁護士さんのお仕事は営業する訳にも行きませんよね(^^;想像ですが電話を待っているだけになってしまうのでしょうか?
うちの場合、知人が弁護士なので何かあれば多分その方にお願いする事になると思いますが、もし、誰も知らなかったらどうやって決めたらいいのか迷うと思います。有名な弁護士さんならどんな事件を扱ってどんな働きをしたかとかある程度分かると思いますが、そうでなかったらどんな事件を扱ったかって全く分かりません。そう言うのってネットで分かる物なのでしょうか?
マロンちゃんボール遊びが好きだったのですか?可愛いですね〜♡
by エンジェル (2013-11-10 14:50)
私のようなSE業界でも、専門という言葉は出てきますね。
この場合、専門とはこれまでにたくさん経験してきている分野ですが。。。
仰る通り、求められているのは、過去の類似事例通りに処理する方ではなく、その経験を活かして、過去との差異を見抜ける方だと思いますよ。
同じように見えても、少しずつ違っていますから・・・
その違いをきちんと見極め、型通りに出来ることは型通りに進めつつ、違いを出すところはきちんと個別対応をする。
そういうことが求められているんじゃないでしょうかね。
ラグビーやサッカーに例えるなら、その選手の個々のポジション。
多分、他のポジションでもそれなりに出来るでしょうけど・・・
なれたポジションの方が強みを出せて、求められているプレーをきちんとこなし、かつ、アドリブも出来る・・・みたいな。
そんな感じなのかと思います。
by 名犬ゴン太の兄 (2013-11-12 07:57)
本当に難しい問題過ぎてコメントできません^^;
この年齢まで弁護士さんにお世話になることがなかったのは
幸せだということでしょうか?!実際に弁護士さんのお知り合いが
いない私はホント困りますね。
今知人が、財産分与で弁護士さんのお世話になっているようです。
我が家は何も残さない両親で幸せだったのかもしれませんね。
マロンちゃん、ショコラといい勝負しますね。
マロンちゃんとどっちがボール命か勝負したかったそうですよ!!
by ケリー (2013-11-12 22:13)
私は、専門はあってしかるべきかと。
私のいる業界の用語や定義となる約款などが、ベースともなりますし、やはり、使う単語もそれぞれ異なります。
先日読んだ 池井戸潤の下町ロケット という本にも弁護士の方が出てきます。
その技術分野精通しているのかどうかというのは、やはり大事なことかと。
ただ、前提とする専門性と言われる範囲は、そこまで広範囲とは考えにくいのですが、その場合は、あらゆる経験が生きてくるかと
思います。
でも、こういうコメントじゃない言葉が、tmkbさんのいらっしゃるところでは、当てはまると思います。
by あーちゃ (2013-11-25 15:37)